with コロナに向けた取り組み

コロナウイルス感染者が増加しています。当院でもPCR検査を開始しましたが、3月頃と比べて検査件数が非常に増えており、今後も感染者が見つかるのは増えていくと思います。

そこにむけた思いについて記載します。

①コロナウイルスって怖がるべき?

コロナウイルス感染症と比較されるものが、季節性インフルエンザです。

インフルエンザは12月から2月までの3ヶ月に猛威をふるいます。

週に30~80万人が感染をします。先シーズンはコロナの影響をうけ、感染者数が少なかったと報告されています。それでも、1シーズンで728.5万人でした。2017年は1400万人も感染しています。

人口1億2千万人ですので、人口の7-12%程度が感染をします。

インフルエンザには予防接種があり、50%の方が接種しています。このように、有効な予防接種があり、ある程度の人が注射をしているのにも関わらず、約1割が毎年感染するのがインフルエンザです。

また、インフルエンザによる死者は、「 世界で約25~50万人、日本で約1万人と推計 (厚生労働省)」と多いです。1000万人が感染し、1万人が死去するので、死亡率は0.1%です。

一方、コロナウイルスについてです。

世界では、感染者数 1800万人、死者70万人(死亡率 3.9%)。日本では、感染者数4万人、死者0.1万人(死亡率 2.5%)。

比較するとわかることは、インフルエンザは予防接種も治療法もあるのに、沢山の方が罹患し、死去する割合は少ない病気(罹患者が多いので、死者も多いですが)。コロナウイルスは予防接種も治療法もなく、少数がかかり、死亡率が高い病気であると分かります。

インフルエンザは流行するのが僅か3ヶ月で、この感染者数、死亡数です。そして、タミフルなどの治療薬が出来たことで入院は減りましたが、死亡者は変化していません。

つまり、毎年かかるインフルエンザも非常に怖い事がわかります。シーズンになると、1日に数十人が死去する病気です。感染する場所としては、クリスマスや年末年始のイベント、学校などが考えられます。しかし、恐れることなく、例年にぎやかに年末年始のイベントが繰り広げられています。コロナウイルスの流行に伴い、このイベントが無くなったことが、昨年のインフルエンザ感染者数を抑制した理由の一つと考えられます。

インフルエンザは面で移り、コロナウイルスは点で移ると言われます。周囲がどんどん感染していくインフルエンザ、コロナウイルスは感染者と長時間接した人が感染していきます。

おそらくインフルエンザに対して恐怖心が弱いのは、みんながかかるという集団心理なのかもしれません。

コロナウイルスに関しては、感染者数はまだ少ないです。怖いのは死亡率が高いこと、季節性ではないことです。そして未知のウイルスへの恐怖心があります。

このような対比から、「コロナウイルスは感染率が低いので、そこまで恐れなくても良い」という意見もあるし、「コロナウイルスは死亡率が高いので、怖い」という意見もあります。

どちらが正解かはわかりません。大事なことは、しっかり情報を得て、不用意に恐れないことだと思います。ただ、コロナの死者の大半は高齢者や基礎疾患のある人です。高齢者や基礎疾患のある人にとって、感染をして症状がある場合には約1割が死去する病気であることから、恐れるべきだと思います。

個人的には、繁華街に行かない、手洗いをすることは守り、それ以外は普通に生活をしています。不用意に高齢者に会わない(帰省しない)なども重要だろうと思っています。

コロナウイルスへのワクチンの開発が進んでいます。患者数が多いインフルエンザへのワクチンに希望されることは”かかりにくくなること”だと思います。一方で、患者数が多くなく、致死率の高いコロナウイルスへのワクチンとしては”致死率を下げること”になります。

ワクチン全般として、かかりにくくする効果、かかっても症状を弱める効果があるとされますが、致死率が下がっていくのかはワクチンが普及して1年位経過しないと分かりません。そのため、コロナウイルスワクチンができた=危険性が去る、ことは無いだろうと個人的には思っています。

②PCR検査について

唾液でPCR検査を開始しました。

川崎市内で実施している医療機関は25箇所とのこと。検査をするようにと言われていますが、医師たちも恐れて検査をしないのかなと思います。特に内科医以外は、ほとんど検査をしていませんね。

(自費、保険の方を合わせて)1週間に10~20件程度の検査をしています。結果は1名陽性でした。

検体回収の関係で、月曜日終日、火曜日終日、水曜日午前中、金曜日午前中が主な検査日程になっています。

自費で検査をなさる方には、書面で検査内容を理解いただき、検査のみを実施、結果は郵送も可能としました。このようにすることで、他の患者さんと交わることなく、検査のみをして帰宅します。

保険対象の方。電話を頂き、保険対象であると判断できた場合、まずは検査のみをします。そして、薬の処方を場合により実施します。後日結果説明の際に診察をして、結果をお伝えして、薬の再調整をします。その症状がコロナか、他のものか、その結果がわかってから診察をすることで、他の患者さんへ移してしまうことを回避しています。

さらに、検体検査の場所として、原則車の中としています。唾液採取ですので、暴露することは殆どありません。しかし、唾液を容器に移す際に少し散ります。そこで車内で採取してもらっています。

このように、他の患者さんへ移さない環境整備をした上で、コロナのPCR検査を実施していきます。

③電話診療、オンライン診療について

緊急事態宣言中は積極的に実施しました。

継続してほしいという意見を頂いていますが、おそらく実施しません。

最近も患者数は増加していますが、受診抑制に至っていません。そのため、患者数が多く、電話再診やオンライン診療を実施する時間がありません。また、秋になるとインフルエンザ予防接種が始まりますので、余裕がないです。

医師を複数名雇用している医療機関では今後も実施可能だと思いますが、多くの医療機関でオンライン診療は下火になると予想されます。

当院も難しいことをご理解ください。

最後に

この文面を記載しているのは、8月13日。夏休みの最後の日です。

明日から勤務開始。今年の後半になります。

9月頃からインフルエンザ予防接種の準備、11月から接種が開始になり、冬の風邪の時期に向けて全力で走っていきます。これからもよろしくお願いします。