お子様の予防接種について

令和2年度の予防接種について、川崎市医師会で説明会がありました。その変更点および、当院の対応を記載します。

①変更点(令和2年10月~)

・ロタウイルスが定期接種へ<当院では実施しません。申し訳ありません>

ロタウイルスの予防接種をしておくことで、胃腸炎で入院する頻度が半分以下に減るという結果がでています。

そのことから定期接種になります。

ワクチンは、 ロタリックス(1価ワクチン、2回接種)、ロタテック(5価ワクチン、3回接種)の2種類があります。

抗体形成はロタテック3回の方が良いですが、入院を予防するという点では効果に差がないという結果です。

 変わりがないならロタリックス 2回が良いですよね。

ロタリックスで始めたら最後までロタリックスで、となっており、2種類のワクチンを途中変更は出来ません。

令和2年8月1日生まれ以降の方が定期接種の対象になります。

腸閉塞の副作用があるため、腸閉塞を起こしにくい時期の投与が望ましく、生後2、4、6ヶ月(6ヶ月はロタテックのみ)で投与します。

飲み薬になりますが、仮に吐き出しても効果は変わりないため、再投与はしないことになりました。

・予防接種の間隔の撤廃

生ワクチン(注射)と生ワクチン(注射)の間隔は28日以上開けること、これは変更ありません。

しかし、それ以外のワクチンは、接種間隔は一切問わないことになりました。

スケジュールをたてることが容易になります。

今までではスケジュールの問題で、1回に数本打つことがありましたが、これからは別日に打つことが可能です。

・百日咳ワクチンの検討

現在使用されている百日咳ワクチンの効果が薄れ、世界的に流行するようになりました。

そのため、ワクチンを変更しようと検討が始まっています。

数年後の変更に向けて検討が始まっています。

おそらく数年以内にワクチンが変更になります。

・HPVワクチンの接種勧奨

副作用で一時期中止になっていたHPVワクチンが接種勧奨に切り替わります。

筋肉注射に伴う副作用がありましたが、それ以上に、接種しなかったことで子宮頸がんなどを発症した病気の方が多いという判断です。

2023年4月からは、9価のワクチンを定期接種(無料接種)に使えるようになったため、当院でも接種しています。

②当院での対応

開業した初年度は、3歳以上を対象としました。

この理由は、赤ちゃんは余り受診しないであろう、小児科で対応したほうが良いだろう、という判断です。

しかし、嬉しいことに赤ちゃんが受診してくれるようになりました。そこで適応範囲を広げています。

現在ではBCG、ロタウイルスワクチン以外のワクチンすべて対応しています。