認知症の特効薬は出ないのか?
2019年5月13日 2019年6月14日
最初に結論から。
認知症の特効薬は、出ない、と思っています。少なくとも10年は難しいだろうなと思っています。ただ、それが少しずつ変わるかもしれないという記事です。
今日記載しようと思ったのが、以下の記事を受けたものです。
アルツハイマー患者、実は別の種類の認知症か=国際研究これまでにアルツハイマー型認知症と診断されていた人の多くが、実は新たに発見された種類の認知症だったかもしれないと、国際研究チームが発表した。
日本では65歳以上で10人に1人、85歳以上で3人に1人とされる認知症の方の約7割がアルツハイマー型認知症といわれます。日本にも300万人程度の罹患者がいると推測されます。その治療法をめぐって、各社が頑張っています。
アルツハイマー型認知症の患者様の脳を調べると、老人班というものが存在し、それがアミロイドβ蛋白の凝集であることがわかりました。何かしらの原因で病的な蛋白が形成され、それが記憶障害を引き起こすといわれ、それをターゲットに製薬メーカーが開発を急いでいます。しかし、昨年、今年と、大規模研究グループが薬の開発に失敗したという報告が相次いでいます。
病気の発症機序がまだよくわからず、おそらくこれが原因だろうと思われた蛋白合成を抑制する薬剤を作ることができていない現状です。
そこで先ほどの記事。
アルツハイマー型認知症と思われていた人を調べたら老人班がなく、どうも違うタイプの認知症が存在していることが分かった。そして、そのタイプの認知症は別の蛋白質が関与しているようだ、という論文になります。
少しずつ認知症の機序が解明され、今後も急増する認知症患者さんを減らすことができれば良いなと思います。
希望の意味も込めて、記事をUPしました。