前立腺癌の検診

川崎市の国民健康保険加入者を対象とした検診が今年度もスタートしました。

今年度から前立腺癌検診が追加になります。

PSAについて

PSA とは、Prostate Specific Antigen(前立腺特異抗原)の略です。前立腺腫大や前立腺癌で上昇します。

https://www.urol.or.jp/public/symptom/08.html

上の図は、日本泌尿器科学会より。

PSAが上昇すると、前立腺癌の確率が高まるため、前立腺癌検診としてPSAを測定しようとなりました。今回の健診ではPSA>4を異常とし、泌尿器科受診を勧めることとなりました。PSAが4を超すと、癌が見つかる確率が3割を超すので、一つの指標となると思われます。

前立腺癌について

前立腺癌が今後急増すると言われています。世界的には、2012年時点で約110万人、男性癌の第2位です。先進国や欧米で患者数が多く、生活習慣や肥満との関係も言われています。日本でも、食生活の欧米化により、大腸癌・乳癌とともに急増していくと推測されています。

日本人の罹患者は約10万人で、急増中です。他の癌(肺癌や肝癌)と比べると、比較的余命の長い癌なので、死亡率ではまだ大腸癌、胃癌などの方が多いですが、患者数では男性の2位になりました。

図1 前立腺がん罹患数の将来予測

PSAでの検診の意義は?

世界的にPSAで前立腺癌検診が実施されています。その中で、PSA検診が余り意味をなさないという報告もあります。一方で、しっかりとした人数に対してPSA検診を実施した場合に、死亡率や、転移した状態で見つかる前立腺癌の割合を減らしたとされます。日本では、前立腺癌の診断に至った際に既に骨転移を認めていることが多く、その場合には腰痛などの症状を伴い、つらい闘病になることが多いです。

今後も急増していく前立腺癌です。早期であれば、ホルモン治療や切除術で改善しうる病気ですので、PSA検診により、早期発見し、症状緩和・寿命の延長を図りましょう。

PSAの数値により、どのような流れになる?

PSA>4 ⇒泌尿器科へ紹介受診

 3割くらいの確率で癌が見つかります。エコー検査などで、前立腺肥大なのか癌が疑わしいのかを判断します。癌の可能性があると判断した場合には、針生検を実施するのが一般的です。膀胱鏡を使用し、前立腺に複数の針を刺し、その針の中に入った組織を顕微鏡で見て、癌があるかを確認します。癌があれば、手術やホルモン治療になります。

PSA:1~4 ⇒年に1回PSAをチェックしましょう

 1~4の方にも、ある一定数 癌の方が含まれます。1年後にPSA値が上昇した場合には生検を実施するなどの対応が必要です。

PSA<1 ⇒癌の確率がかなり低いです。

 3年後あたりの再検査で十分です。

前立腺癌の治療は?

メインはホルモン療法と手術です。手術の場合には、最先端なものはダ・ヴィンチ治療と言われるロボットアシストの手術です。創部が小さく、また正確な切除ができるので推奨されます。機械が1台数億と高いため、導入している医療機関は少ないです。クリニックの近隣では、済生会横浜市東部病院と川崎市立川崎病院になります。前立腺癌の可能性が高い方は、これらの手術も可能な病院へ行くことをお勧めします。

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