お子さんの夏風邪について ①手足口病
手足口病とは
手足口病 hand, foot and mouth disease:HFMDは、口腔粘膜および手や足などに現れる水疱性の発疹を主症状とした急性のウイルス性感染症です。
乳幼児を中心に主に夏季に流行し、例年7月頃に流行のピークを迎えます。 下の報告数のピークになっているのが7月です。例年7月頃になると大流行になり、夏休みに入ると減っていきます。
今年も非常に流行しています。僕の息子もかかりました。上の写真は息子の手です。39℃くらいの高熱と嘔吐を認め、胃腸炎かなと思っていました。翌日微熱くらいまで下がりましたが、口が痛くて食べられないと言い始め、暫くしたら手足にポツポツが出来ました。数日したら機嫌も良くなり、普通に生活をするようになりましたが、暫く口を痛がっていました。
手のひら、足のひら、関節、臀部などに水疱を主体とした発疹ができます。主に体重がかかるところに発疹ができます。ハイハイしている子だと手・足・臀部に多く、幼稚園になると足や手(握るときに使う場所)に発疹ができていきます。
口の中にも水疱形成することがあり、その場合には痛くて食事ができないことがあります。
原因は?
ウイルス感染です。複数の原因ウイルスがあるため、1シーズンに複数回罹患してしまう子もいます。
手足口病にかかった人の、咳やくしゃみに含まれるウイルスを吸い込むことによって感染したり、やぶれた水疱にいるウイルスが手を介して口や眼の粘膜から感染します。さらに便へのウイルス排泄は症状がなくなってからも2~4週間継続しますので、幼稚園や保育園などで広範囲に感染拡大をしていきます。
予防は?
手洗い、うがいです。子供同士の感染は防ぐことが難しいです。
手足口病は大人にも感染します。大人に感染した場合には、症状が強く現れます。そのため、お子さんが手足口病に感染した場合には、手洗い、うがいをしっかりしましょう。
治療は?
基本的に治療はありません。熱が高くてつらいならカロナールを処方します。また少しずつでも水分を摂るようにしましょう。
登園は?
登園、登校の禁止事項には当たりません。しかし、保育園によっては休んでほしいと言われることがあります。発症したら学校と相談しましょう。
その他
近年コクサッキーウイルスによる手足口病が流行しています。このタイプでは、通常の手のひらや足の裏以外にも、手背、足背、臀部、顔など広範囲に司法ができます。食欲不振や口中痛は少なく、口周りに水疱ができ、38度以上の熱を伴います。また爪の変形や脱落をしばらくすると認めます。このように典型的ではない手足口病も流行しており、注意が必要です。
日本医師会作成のQ&A
日本医師会のQ&Aを記載しますので、ご参考にして下さい。