睡眠時無呼吸症候群について
睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome)は、眠っている間に呼吸が止まる病気で、Sleep Apnea Syndromeの頭文字をとって、「SAS(サス)」と呼ばれます。睡眠中に呼吸が停止し、酸欠状態になるため、体は全く休むことが出来ておらず、 眠ったはずなのに疲れが取れない、日中眠いなどの症状を呈します。
SASを疑う症状について
SASの治療の機具を作っているテイジンが運営しているサイト 無呼吸なおそう.comより、代表的な症状を転記します。
寝ている間
- いびきをかく
- いびきが止まり、大きな呼吸とともに再びいびきをかきはじめる
- 呼吸が止まる
- 呼吸が乱れる、息苦しさを感じる
- むせる
- 何度も目が覚める(お手洗いに起きる)
- 寝汗をかく
起きたとき
- 口が渇いている
- 頭が痛い、ズキズキする
- 熟睡感がない
- すっきり起きられない
- 身体が重いと感じる
起きているとき
- 強い眠気がある
- だるさ、倦怠感がある
- 集中力が続かない
- いつも疲労感がある
同サイト内に、セルフチェックもありますので、疑わしい方は検査をしましょう。
SASの危険性について
運転中に眠くなり事故を起こすことがあります。それ以外にも、動脈硬化を進め、各種生活習慣病を引き起こしたり、脳梗塞や心筋梗塞の原因になると言われています。
検査について
家で簡易検査を実施します。
- まずはクリニックを受診してください。検査が必要と判断した場合、簡易検査キットを使用して検査をします。
- 簡易検査用のキットは帝人から家に郵送されます。
- 指に酸素濃度を調べる機械をつけ、酸素をしっかり吸ったり吐いたりしているのかを調べるチューブを鼻に装着します。その状態で一晩眠っていただきます。
- 検査終了後にl機械を帝人に送り返してください。
- 数日後に検査結果がクリニックに届きますので、受診してください。
必要に応じて入院での精密検査を実施することもありますが、最近では簡易検査で判断することが一般的です。
検査により、中枢性(呼吸そのものが停止している)なのか、末梢性(呼吸はしているが気道が閉塞している)なのか、どのくらい呼吸が止まっていたのかを判断します。
治療について
軽症の方は、ねむり方を変える(体位を変える)、痩せる、気道が閉塞しないような器具(マウスピースなど)を使用するなどで治療をします。
中等度以上の方はCPAPという機械で治療をしていきます。
CPAPは 経鼻的持続陽圧呼吸療法 といいます。鼻や口から常に空気を流し込むことで、気道が閉塞してしまうのを防ぐ治療です。こんなものをつけて眠れるのかなと思いますが、SASの方はグッスリ眠れるようになったと仰る方が多いです。
CPAPについて
CPAPは、患者さんから医療保険で管理料を頂き、その管理料の中から酸素会社(帝人など)に医療機関からお金を支払い、患者さんへレンタルする流れとなります。管理料・レンタル料は月ごとになっているため、月に1回受診いただくことが多いです。最近では遠隔モニタリング可能な機械ができたため、この機械を使えば隔月受診も可能になってきています。
当院も帝人と契約をしており、CPAPをご用意することが出来ます。他院で施行なさっている方でも、条件を確認すれば当院に切り替えることも出来ます。CPAPを装着なさっている方、またSASではないかと思う方は、是非御来院ください。