どの薬が使われているのか?
2021年6月9日
昨年の日本における薬の売上げランキングです。薬価×投与人数により、売上高が決まります。そのため、後発品がある薬は原則としてランキングに載ってきません。
ランキングの1位、2位、3位、7位は、がんに対する免疫療法です。ともに非常に高額な薬剤ですので、投与人数が少なくても売上が上がります。
一般の薬剤でいくと、4位のタケキャブが一番売れていることになります。4位タケキャブ、5位ネキシウムともに、胃薬です。これだけ胃薬が売れているということですね。合わせると1900億円ですね。薬価は大体250円です。合わせて7.6億錠処方されている計算になります。
6位 リリカは、しびれを取る薬で、整形外科で主に処方されます。数年前には売上1位になった薬です。順位が下がった理由は、後発品が出たからです。そのため、実際には処方されている数は非常に多いです。1錠36円(後発品)ですので、26億錠処方されていることになります。
8位 リクシアナは、抗凝固薬です。血栓予防につかう薬剤です。薬価411円と比較的高い薬剤です。
9位 アジルバは高血圧の薬です。ディオバン、ブロプレス、ミカルディス、オルメテックと、高血圧には非常に売れている薬剤が多かったです。非常に売れていましたが、ほとんどが後発品に切り替わり、売上が減少しました。アジルバはまだ後発品がない薬剤で、費用が高いです。数年以内に後発品に切り替わり、ランキングから消えると思われます。
10位 サムスカ。心不全の薬です。良い薬剤ですが、原則として入院下で導入するのがネックですね。
このように、薬の売上は後発品があるのかどうか、に大きく依存します。また、胃薬は処方量が多い、というのがお分かり頂けると思います。