GLP-1受容体作動薬

ネットでは、GLP-1ダイエットと呼ばれるものが流行しています。

食事が腸管に落ちてくると、GLP-1が分泌され、それが膵臓を刺激して血糖値を落とします。

ただ、このGLP-1はあっという間に消えてします。

GLP-1が作動する受容体を、薬で刺激しようというものが、GLP-1注射剤です。

錠剤にすると構造が不安定であり、注射剤はメインとなります。

GLP-1受容体作動薬の種類

・注射剤

 連日投与→ビクトーザ

 週に1回投与→トルリシティ、オゼンピック、マンジャロ

 連日投与のビクトーザ→週1のトルリシティ→オゼンピック→マンジャロと、薬が普及していった印象です。

 マンジャロはGLP-1以外にもGIPという成分にも作動し、さらに効果が強いと言われています。

 現在は、マンジャロかオゼンピックが主流です。

・内服薬

 リベルサスという内服薬があります。

 メリットは、注射のストレスがないこと、デメリットは効かない人がいることです。

 注射と比べると、効果がない人が多い印象です。

 そのため、GLP-1は注射剤が主体になっています。

マンジャロの効果

 ・糖尿病に対する効果

  5mgでHbA1c -2.4、10mgで-2.6、15mgで-2.8でした。

  マンジャロは2.5mgで開始し、5mgが一番使用されている量になります。

  その5mgでHbA1cを2.4程度改善する効果があります。

  5mg以上に増量しても、治療効果の変化は軽度であり、糖尿病改善を考えると5mg程度で十分と考えます。

 ・体重減少効果

  

   体重減少効果は、5mgで5.8kg、10mgで8.5kg、15mgで10.7kgに及びます。

   接種量増やすほうが、食欲減退効果が増し、体重減少に繋がります。

   ただし、嘔気が悪化する可能性があるため、嘔気の副作用を見ながら投与量を調整します。

   マンジャロと同じ成分で、適応症を肥満にしたものがゼップバウンド。

   同様に、オゼンピックと同じ成分で、適応症を肥満にしたものがウゴービです。

   肥満症に対して投与することは、日本ではハードルが高いです。

   これは美容目的に投与されること防ぐためです。

   体重減少を目的に、自費で注射をなさる患者様も多数いると言われています。

   マンジャロは、世界的にもダイエット目的で投与する人が多い注射とされています。

   肥満学会なども、これら注射を推奨する動きがありますが、

   現時点では糖尿病や過度な肥満の人以外には推奨されません。

   ※当院でもダイエット目的の注射の処方はしていません。

マンジャロの注射方法

1回使い切りのキットで、注射は簡単です。