認知症を疑ったら
もしかして自分の親は認知症?と思ったときに、どうするべきかを記載していきます。
※自分は認知症なのではないか、と思う方がいますが、大体の方が心配性であり問題ないことが多いです。
どういうときに認知症を疑うべき?
上の表は、認知症の人と家族の会が作成した表です。実際に認知症の介護をしている家族が選んだ項目ですので、現実味のあるものですね。いくつか当てはまるようなら、認知症を疑う必要があります。
疑ったら、どうするべき? ①
1人で悩むことは避けるべきです。地域の認知症カフェに顔を出すことをお勧めします。認知症の人や家族が集うカフェです。ここで色々な人と交流し、話をしてみましょう。御家族が認知症なのか、それとも心配しすぎなのか、分かると思います。色々な場所でカフェは運営されていますので、以下のリンクを参照ください。
http://www.city.kawasaki.jp/350/page/0000086200.html
疑ったら、どうするべき? ②
認知症の進行を抑える方法は、”人と交流を持つこと”です。一番良い方法はデイサービスです。認知症なのかなと思ったら、区役所に行き、「介護保険を使いたいです」と伝えてください。介護保険を使うための手続きを踏んでもらえます。区役所に行くことが難しい場合には、地域包括支援センター(地区センター)に連絡しましょう。お住まいの地域により、担当の地域包括支援センターが異なります。確認して電話してみましょう。
http://www.city.kawasaki.jp/shisetsu/category/34-16-6-1-0-0-0-0-0-0.html
疑ったら、どうするべき? ③
医療機関を受診します。その理由は、以下のためです。
・早期であれば、抗認知症薬で認知症の進行を抑えることが出来る(かもしれない)。
・介護保険のための意見書を医師が記載する必要があり、そのための診察を受ける。
まず、認知症薬で抑えられるかどうか。早期の状態であれば、進行がゆっくりになる可能性があります。実際に服用いただくと、”ん~、変わりません”という方と”少し良いかも”という方、半々くらいかなという実感です。この際にはアリセプトという薬が主に使われます。半々なので、無理してまで受診しなくても良いと思います。
一方、介護保険のための主治医意見書は絶対に必要です。医師の書類がないと介護保険がスタートできません。
疑ったら、どうするべき? ④
認知症にもタイプがあります。大半を占めるアルツハイマー型認知症、次に多い脳血管性認知症(脳卒中の後遺症)、レビー小体型認知症などがあります。
元気だけどボケている、アルツハイマー型認知症。質問をすると とぼけることが多いです。年は?ときくと、ん~、何歳だっけ?と家族をみて、数えないようにしたわ、と答えることが多いです。わからないとは言わずに取り繕うのが特徴の一つです。
歩きが不安定なことが多い脳血管型認知症。どの部位に脳卒中を起こしているのかにより、症状は様々です。質問に対しては、分からないと答えることが多いです。質問の内容を理解できない、理解できても答えることが出来ない(失語ですね)ことが多く、イライラして答える人が多いかなと思います。
抑うつ的で、小刻み歩行のレビー小体型認知症。パーキンソン病に伴う認知症と言われています。
ほかにも、老年期うつ病の症状は認知症と同じとされています。うつ病であれば、薬を使えば治ります。
このように、どのタイプなのかを考え、治療を変える必要があるので、その知識のある医療機関を受診することが必要です。