にきびについて

思春期の悩み、ニキビについて記載していきます。

 ニキビの薬が何が良いか。

保険適応薬の中で優れている薬剤はアダパレンです。

世界的には昔から第1選択として使用している薬剤で、皮膚科学会が販売してほしいと国に働き掛けて認可されたらしいです。この薬剤が認可され、皮膚科学会はニキビのガイドラインを作成した経緯があります。

そのくらいの第1選択です。

①ニキビとは何か?

ニキビの正式名称は、尋常性ざ瘡といいます。

皮脂が過剰に分泌される(思春期)、ストレスで皮脂が増える(成人)と、毛穴が詰まりやすくなります。そして、その詰まった場所で皮脂を好物とするアクネ菌が繁殖をします。

ニキビには、皮脂が溜まった状態(白ニキビ)、毛穴が開いて悪くなった皮脂が顔を出している状態(黒ニキビ)、赤く炎症を起こした状態(赤ニキビ)、炎症が酷く膿んできた状態(膿ニキビ)と段階があります。大きくは、炎症のないニキビ(白・黒ニキビ)と、炎症性ニキビ(赤・膿)で治療が異なります。

炎症が強いと、あとが残ります。

②治療法は?

皮膚科学会のページより

にきび Q8 – 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会)には、

「アダパレンという毛穴の詰まりに効果があり、にきびをできにくくする薬と、アクネ菌や炎症に有効な抗生物質の飲み薬と塗り薬を強く推奨しています。
赤いぶつぶつしたにきびや膿を持ったにきびがあれば、アダパレンと抗生物質の飲み薬と塗り薬を組み合わせて使い、赤いにきびがよくなった後はアダパレンでの再発予防(維持療法)をする方法が、標準的な治療法です。また、毛穴にたまっている皮脂を針で穴をあけて押し出す面皰圧出という処置も行っています。そのほかの治療としては、ケミカルピーリングや漢方などがあります。」

と記載されています。

つまり、治療の中心はアダパレンになります。アダパレンは、塗布部位の皮膚がひりひりします。そのため、保湿を併用することが多いです。

<炎症性ニキビ>

アダパレンに加えて、過酸化ベンゾイルゲルというのを使用することがあります。

過酸化ベンゾイルは、アダパレン同様に世界的には昔から第1選択薬として使用されていました。抗菌効果がある毛穴に効く薬というイメージでしょうか。日本では認可を受けることができず、皮膚科学会が国に働き掛けて数年前に認可を受けています。製品名 ベピオゲルです。

アダパレン +過酸化ベンゾイルをMIXしたエピデュオゲルという薬剤もあります。

副作用は、皮膚のピリピリ感。落ち着けるために、保湿をすると良いです。

炎症が強い際に、内服の抗生剤を処方することがあり、よく使うのはミノマイシンかなと思います。また外用の抗生剤としては、アクアチムクリームやダラシンTゲルを使用することが多いです。

<非炎症ニキビ>

アダパレンがメインになります。

※漢方は?

皮膚科学会のガイドラインでは、”行っても良いが推奨はしない”とされています。

まとめ

僕は、アダパレン 1日1回+ヒルドイドローション(保湿剤)を処方することが多いです。炎症が強い時は、ミノマイシンの内服を追加することがあります。ベピオゲルを処方することもありますが、まずはアダパレンのみで経過をみても良いのではないかと思っています。

これでも改善しない場合には皮膚科をご案内しています。

アダパレンは、動物実験で催奇形性があるとされ、妊婦さんへの安全性が確立していないため、妊娠中は使用しないこととされています。ただ、世界的に昔から使用されている薬で、催奇形性が明確になっていないことを考えると、大丈夫だろうと思いますが、念のため妊娠がわかったら中止して下さい。そして、妊娠中はホルモンの関係で皮膚がきれいになる方が多いので、ほぼ要らないだろうと思います。

③民間療法はどうなのか?

ニキビというと、プロアクティブでしょうか。

アメリカのプロアクティブは効果が高いだろうとされています。主成分は過酸化ベンゾイルです。それに加えて、ケミカルピーリング効果のある薬を混合しています。日本の製品は、主成分、ケミカルピーリング共に、マイルドな薬に変更されています。そのため、ニキビが軽いうちは良いのかなと思います。

現在のニキビ加療の中心であるアダパレン、ベピオゲルは認可されて間もないです。これらが認可される前は、日本の保健薬というと硫黄剤(僕が思春期の時によく使いました)などの効果が弱いものが一般で、民間療法の方が優れていたと思います。現在は処方薬の方が良いのかなと思います。

④最後に

内科疾患は内科で、皮膚科疾患は皮膚科で、花粉症は耳鼻科で、体が痛ければ整形外科で、と思っている方は多いと思います。僕は消化器内科医ですが、この分野しか診ないというのが嫌で勉強をしてきました。大学病院の際には、これもあれもと診ていくと上司に叱られてしまいましたが、何でも診ることができる楽しみが開業医の醍醐味なのかなと思っています。ストレスや体調不良でニキビができる方がいますが、その両方を拝見できるのは本当に幸せだと思っています。

またよろしくお願いいたします。